輸出茶ラベル「蘭字」を見ていると、
Fine、Choiceなど・・・
等級を示す文字が書いてありますよね。
はたして、どれが一番良いお茶を示すのでしょうか。
明治時代、京都の平民 田中清左衛門という人が書き残してくれた『茶製家必携製茶緊要方法録』(p12)に、
明治期の輸出用日本の緑茶に対し、外国商社が付けたランク(茶銘)がありました。
しかし、読んでみると・・・
1等「チョイヲイスチス」
2等「チョイヲス」
3等「フェンチース」
4等「フェン」
5等「クルミリン」
6等「ミリン」
なんのことやら、、、と思いませんか?
しかし、蘭字とよく照らし合わせて読んでみてください。
チョイオイスチスとは、Choicest
チョイヲスは、Choice
フェンチースFinest
フェンFine
クルミリンGood Medium
ミリンMedium
と、謎解きができます。
当時の英語を習ったことがない日本人が、耳で聞いて書き留めた音です。
ここから、蘭字に書いてあるお茶のランクも読めてきますね。
(写真 四郷郷土資料館所蔵品)
そして、明治34年の『Formosa Oolong Tea』には、日本統治下の台湾での輸出用ウーロン茶のランクについて書いてあります。
ウーロン茶はブランドがあり、最近はアモイ(中国)やアメリカで、以下の8段階の等級に選別されている。
- Choicest
- Choice
- Finest
- Fine
- Superior
- Good
- Fair
- Common
台湾の蘭字調査にもしてきましたので、
台湾の蘭字のお話しについては、また別にお書きすることにします。