2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧

日本の「みどり茶」~明治時代、アメリカ人はミルクや砂糖を入れて飲んでいた?

明治時代、主にアメリカに輸出されていた「緑茶(みどりちゃ)」、 そして「紅茶(べにちゃ)」と、 ロシア向けの「磚茶(かわらちゃ)」について、 保田安政という方が書いた、読みやすい商学のテキスト『商人百夜草 : 家庭教育. 下』このように記されてい…

日本の紅茶製造のはじまり ~静岡では中国式が採用された

明治初期、日本が紅茶の製造を始めたとき、政府は「中国式」を最初に採用し、すぐに「インド式」に変えました。 この中国式とインド式というのは「どう違うのでしょうか?」という疑問が残ります。 資料からわかる範囲では、 中国式は、明治7年に政府が発行…

輸出茶ラベル「蘭字」を読もう! ~日本茶のランクについて

輸出茶ラベル「蘭字」を見ていると、 Fine、Choiceなど・・・ 等級を示す文字が書いてありますよね。 はたして、どれが一番良いお茶を示すのでしょうか。 明治時代、京都の平民 田中清左衛門という人が書き残してくれた『茶製家必携製茶緊要方法録』(p12)…

戦時下の日本茶の製法について~ロンドンのティーマンの味覚を落とした統制

戦時下の日本茶の製法について、資料を見つけたのでご紹介します。 前段として・・・ 終戦後、昭和27年に海外視察に行った茶業者の報告書のお話から最初に。 (写真:「日本茶市場としての北阿弗利加事情」日本茶輸出組合、昭和27年) 日本紅茶株式会社柚原…