2022-01-01から1年間の記事一覧

わび とは? その二

わびとは何か? の続きです。 珠光の時代 数江氏は、「珠光は、唐物道具に対する美的視点を転換させてしまった。」と言います。 珠光は、利休さんの二世代前の茶人です。 皆さんは「珠光青磁」茶碗というのをご存じですか? 珠光が好んだという茶碗は、 澄み…

「わび」って何?

茶道で言われている「わび」という言葉、軽く使ってますが、説明すると、何? ・・・ということで、数江教一氏の著作『わび』という本からひも解いてみましょう。 言葉としては、 もともと、思い煩(わずら)う、はかなく思う、という「わぶ」(動詞)からき…

一杯の茶に含まれた驚くべき歴史~『Green with Milk &Sugar』より~日本茶の貿易商「ヘリヤ商会」の事

ロバート・ヘリヤ先生のご本『Green with Milk &Sugar』 ~日本の緑茶がアメリカのティーカップを満たしていた時代~ 少し前のブログで一部ご紹介しましたが、今回は、ヘリヤ先生のルーツについて書かれているところを。日本茶の歴史について知りたい方は、…

アメリカ初の日本茶試飲催事?

たぶん、間違いなく、日本茶業組合によるアメリカ初の日本茶試飲催事は、1911(明治44)年、西巌海外派遣員によるセントルイスの「グランドリーダ」デパートで行われました。このデパートは日本茶好きでいらしてくださったようで、同年、デパート内に…

手揉み茶と機械製茶~茶で「国を医する」

高林謙三のお話 明治後期から大正期には、手揉み茶から一部機械化、 さらに全体が機械化されていく過程にありました。 1897(明治30)年、 高林謙三(当時66歳)が粗揉機を発明します。東京の茶試験場で、秋葉をもって日本一の手揉み名人大石音蔵氏(試験…